あなたの職場には派閥がありますか?
できれば関わらずに過ごしたいけれど、組織に属している以上、避けては通れないことかもしれません。
仕事の関わりだからこそ自分の意思で関係を切ることは難しく、仕事のストレスとして挙げる人が多い項目でもあります。
では、そもそも
- 派閥争いが起きる原因
- 派閥争いによるデメリット
- 派閥争いに関わらないためには
- 派閥争いが職場に与える影響
基本的に派閥は、社員にも職場にも良い影響を与えることはありません。
それなのに、なぜか派閥はできてしまいます・・・。
【この記事は10分程度で読めます】
派閥争いが起きる原因
さて、答えから逆算してみましょう。
ルールは簡単です。音楽が止まったら椅子に座って下さい。
それでは、スタート!!
・
・
・
ストップ!!
・・・。
全員、座れていますか?
いいえ、座れていません。
わかりましたか?
参加者に対して椅子の数が少なければ必ず争いが起きます。
一般的に会社という組織、そして世の中の仕組みはピラミッド型で構成されています。上のポストに向かうほどに席は少なくなるわけですから争いが起きるのは『自然の流れ』と言っても良いかもしれません。
そして、そこに2人の参加者がいれば、支持する人々が2つの派閥を作ります。どちらが『その席』に座ることで自分にメリットがあるのか、自らの利益を図るのは人間にとって自然の行動だからです。
派閥争いによるデメリット
派閥争いの延長には、セクショナリズムがあります。セクショナリズムとは、集団や組織において、各部門が自分たちが持つ権限や利害にこだわって外部からの干渉を排除し、部門間で協力せず、組織全体の利益や効率性を考えずに行動する状態のことを言います。
例えば、『納期が遅れたのは営業側が無理な納期で注文を取ってきたからで、製造側の責任ではない』、また『商品の開発力がないから、営業しても売れない。売上が悪いのは、開発部の責任だ』など、自分の部門を守るため、他部署に責任を押し付ける様子をイメージすると理解しやすいでしょう。
このように、派閥争いでは『自身が相手より優れる行動よりも、相手を陥れることで自身の立場を確保する行動』が先行してしまうことから企業及び個人の成長に結びつくことはありません。、また、このような行動は、経営状況が悪い場合に多くみられるため、派閥争いの激化や常習化が目立つようですと企業存続に黄色信号と言っても過言ではありません。
『少し深掘りして考えてみましょう』
無関心型・非協力型セクショナリズム
無関心型は、「自分たちさえ良ければ良い」というように、自分たちが所属する部署・部門の中で起きた出来事にのみに意識があり、同じ職場でも自分たち以外で起こっていることに興味がありません。そのため、他部署であることを認知しておらず、変化も気にしない特徴があります。
非協力型は、「関係ない」という立場で、職場内で連携が必要な部分で協力をしない特徴があります。また、他の部署でヘルプがあっても、手をかそうとしません。
無関心型・非協力型はともに、他の職場や社内に対して、直接的な悪影響を与えません。しかし、普段からコミュニケーションをとらないため、不測の事態に対する対応が遅れてしまったり、最適な判断を下せない場合が多々起こります。
批判型・排他型セクショナリズム
批判型は、他の職場で何か問題があり、それが自分たちにも影響しそうな場合、『迷惑をかけられている』というような感情をいだき、嫌悪感を出してしまうことを指します。
排他型は、特定の職場や人を排除する考えを持ち、その方法を模索、または実行してしまいます。
批判型・排他型は、モチベーション低下や、実際に傷ついてしまう人ができるなど、周りにも影響が大きく出てしまいます。また、一方的に攻撃をしかけるだけでなく、相互批判や相互排他的な関係に陥る可能性も出てきてしまい、根本的な解決をしないかぎり、不毛な戦いを繰り返してしまいます。
派閥争いに関わらないために
派閥争いに関わらないためにはどうすれば良いのでしょうか?
派閥の主体となっている人物には近づかないこと
派閥には必ず、主体となっている人物がいます。その人物の周囲に人が集まることで派閥ができ、争いが起きるのです。
そのため、派閥争いに関わらないためには主体となっている人物に近づかないことが重要です。逆に、このような人物からターゲットにされると離れたくても離れることができなくなってしまいます。
普段から周囲と仲良くし過ぎないこと
楽しい職場環境からは、逆行してしまいますが、周囲とあまり仲良くし過ぎないことも派閥に関わりにくなる方法と言えます。仲の良い同僚がいることは決して悪いことではありません。ですが、その同僚が派閥に近い(影響を受けている)可能性があるからです。
また、仲の良い同僚が異なる派閥にいた場合には両方の板挟みになり、最悪の場合には裏切りもの扱いされ孤立することも考えられます。
意見を主張し過ぎないこと
あくまでも派閥から距離をおくことを目的に、自分の意見を主張しないということが大切です。派閥ができれば必ず仲間を増やす行動や、相手の派閥を陥れる行動をするものです。良くも悪くも、主張しないこと、目立たないことが重要となってきます。
もしも、意見を求められることがあれば、肯定も否定もしないことがポイントです。どちらかを意思表示することは危険です。
職場のルールを守ること
派閥では職場のルールより派閥のルールを守る傾向にあります。言い換えれば、職場のルールを守らない人は『仲間』であり同じ価値観の人だと認識するのです。結果的に、派閥からの勧誘を受け巻き込まれる可能性があります。
職場のルールを守ることで、派閥に対して『仲間』である意識を持たせないことが重要です。ただし、このケースでは派閥に目を付けられ、不当な仕打ちを受ける可能性があるので注意も必要になります。
派閥争いが職場に与える影響
最後に、派閥争いが職場に与える影響について考えてみましょう。
他部門との連携を失い作業性が著しく低下する
デメリットでもお伝えした、セクショナリズムが常習化している職場環境では、他部門との共同作業が上手くいきません。
仮に、一緒に案件を進めていくような場面では足並みが揃わないために進捗に遅れが生じたり、その理由を他部門へ押し付けたりと円滑な進行が難しくなります。また、業務遂行に必要な情報の伝達が滞ったり、コミュニケーション不足が原因となるミスが発生するなど作業性が著しく低下します。
過度な競争意識を生み職場の雰囲気を悪くする
派閥内での立場を確立するため(認めてもらうため)、自分の部門にとって有利な行動をとり、相手にとって不利益な行動をしてしまいます。また、その行動がエスカレートした結果、職場内での会話は減少し、各個人が周囲を信頼することができず職場の雰囲気が悪化してしまいます。
過度な競争意識は、他者の足を引っ張るだけでなく互いの信頼も失ってしまいます。信頼関係を失った職場に良いパフォーマンスは望めません。
個人のスキルより派閥の勢力に頼るようになる
会社にとって1番避けたい弊害がこちらになります。個人のスキルより、派閥争いの結果が『評価や出世』に対して影響力を持つようになることで個人が努力し成長するモチベーションを失ってしまうのです。
仮に、努力し、スキルを磨き、結果を残したとしても、派閥争いで勝った他者の部下が評価され、自身が評価されない現実にぶつかってしまったとしたら、きっと本人は努力の意味を見失うことでしょう。
会社の成り立ちは、個人のスキルの集まりであり、それぞれに長所や短所を補い、組織として生産性を高め合うものです。個人の成長なしに会社の成長や発展はあり得ません。
派閥を知り、末路を知り、行動を知る
さて、今回は『なぜ人は派閥を作るのか』と題して投稿させていただきましたがいかがだったでしょうか。
人が派閥を作ることは『自然の流れ』であり避けることは難しいのが現実です。ですが、それでは職場の生産性を著しく低下させ、雰囲気を悪くするだけでなく個人の成長の妨げになることをお伝えしました。
そうならないためにも、派閥の主体を避け、周囲との距離感を保ち、自己主張はそこそこに、ルールを守って過ごすことが必要になってきます。ですが、これもまた本来あるべき職場の姿とは言えません。
周囲に気を使い過ぎて、ストレスが溜まり、あなたのパフォーマンスが低下してしまっては元も子もありません。
あなたが自身が、快適に働くことができる職場環境を作ることも重要な業務と言えそうですね。
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